新寶島・復刻版

完全復刻版 新寶島

完全復刻版 新寶島

その時! ページを開いた小太刀右京はまさに稲妻に撃たれたようなショックに襲われたのでアッタ!*1
というわけで買ってきました『新寶島』。正直、五十年以上前のマンガですから、今のものと比較してはいかんのだろうなあ、と思ったのですが、いや、これがすごい。最初の見開き、さんざん語り尽くされたはずの「波止場へ疾走するスポーツカー*2」の衝撃はすさまじいものでした。絵で! 絵だけで物語が成立しておる!*3
この流麗で映画的な構図と動きは、本当に当時、マンガなんてものがろくになかった戦後すぐのものとしては壮絶な衝撃であったのだろう、というのがよくわかります。
杉浦茂*4手塚治虫はやっぱりすごいなあ、という感想に尽きました。
まんが道』ファン必読ですよ。

*1:このコマ、藤子A風白黒反転

*2:セリフなし! ナレーションなし! いきなりアクション! すごい!

*3:すごいことなんですよ。今じゃあたりまえだけど

*4:この本とは全然関係ないけれど、日本有数の天才マンガ家。個人的には荒木飛呂彦はこの人の後継者と呼ばれるべきだと思う