コール・オブ・クトゥルフD20「幽霊屋敷」

アーカム郊外の住宅地に19世紀から聳える瀟洒な洋館「コービット館」。だがそこは、数々の住人を破滅に追いやってきた恐るべき幽霊屋敷だった。さまざまな事情から館の調査を依頼された探索者達は、恐るべき怪異に遭遇する……
というわけで、現在あたしの中で激烈ブーム到来中の超傑作RPG、コール・オブ・クトゥルフD20、またまたのセッション。公式シナリオなので詳述は控えますが、いや本当に面白いんですよこのルール。キャラメイクはすごく簡単なのに、技能と特技の組み合わせで出来上がるキャラクターの個性多彩なこと。面白く戦闘することができて、怪物たちの恐ろしいまでの凶悪さを表現できる戦闘ルール。リサーチや一般行為判定での事故を阻止してシナリオを軽々と回して暮れるtake10とtake20(出目10と出目20)。傑作「クトゥルフの呼び声*1」の遊び易さ、ストーリーテリング具合をそのままに、これまた傑作「D&D3e」のルールが乗ってるんだからたまりません。そして何よりラブクラフトとそれに連なる作家達の産み出したクトゥルフ世界の豊饒なことよ! いやもう、マスト買うべきです。です。


トーマス・アルバ・マーシュ
強欲で短気、凶暴だがどこかお人好しなところもあって憎めないケチなギャング。剛力で振るう両手持ちのファイア・アックス*2と特注のチェインメイルがトレードマーク。重装甲とタフネスが武器のボディガード役兼パーティリーダー。判断力が低いので正気度も低く、今回は冒険終盤で一時的狂気に陥り、大ピンチに。PLはカイザー三輪。


ラウル
姓は不明。アーカムで商売を営む自称古美術商。事実上はほとんど故買屋。トーマスとは古い友人、という時点でお里が知れる。懇意にしている不動産屋の依頼でコービット館の調査に乗り出した。調査といいつつ、トーマスと手を組んでベッドやら美術品やら食器やらをかっぱいで換金するあたりが目も当てられない。正気度はさほどでもなかったが、次々に屋敷の怪異に襲われて何度も瀕死の重傷を負う。商売柄異様にめざとい屋敷探索の鬼。得物は探索者の友として知られる12ゲージショットガン。PLはDisaster。


ヘンリー・マクドゥガル
アーカムで開業医を営む紳士。趣味としてオカルトを嗜んでおり、別のシナリオでミ=ゴに遭遇してしまったことから空を恐れ、グレート・オールド・ワンを目撃してしまったことから白い闇に引きつけられている。要するに発狂寸前(正気度は20代)。普段は冷静沈着ながら、ときどきぶつぶつとたわごとを言い始めるロールが秀逸。主に魔道書や古記録の閲覧を担当し、今回は召喚魔法で味方のサポートを行う縦横無尽ぶり。その代償としてシナリオクリア後精神病院に。あああ。PLはgeminass氏。


島崎ノリ子
自称新撰組隊士の子孫を名乗るシスター。得物は日本刀。たいていの人間を一刀両断にするダメージから、周囲の白人達はほとんど魔物扱いしている。頭が悪くてリサーチのほとんどに参加せず、したがって大した怪異も目撃しなかったため高い正気度を維持し、その結果最終決戦では唯一正気を保って怪物と日本刀で対峙し、怪物を滅ぼす原動力になった。だが相手の攻撃がACに届かなかっただけで「空中で一回転、全ての攻撃を鞘ではじきかえした」とか超人演出が入るのがすごい味を。 PLは加納。


いやぁもう激烈に面白かったです。サイッコー。次は「13の恐怖」か「ニャルラトテップの仮面」だっ。

*1:現在は「クトゥルフ神話TRPG」

*2:消防活動用の手斧。マジックアイテムではない