つらつら

戦争というのは、外交の失策そのものです。
外交というのは一方的に相手に頭を下げることでもなければ強圧的に自分の言い分だけを振り回すものでもなく、時として自国の市民感情さえ無視してシビアに行わねばならないものです。
この「シビア」というのは無闇にアイオワ級を取り出して大砲ぶっぱなしたり、めったやたらに経済制裁を振り回すことではなくて、領土問題における譲歩や過去を忘れたかのような平和条約、賠償やその放棄、軍備の相互制限など、優れて現実的な平和主義に立脚したものでなければならず、そうでなければ後々国益を損なうことは、史学の知識があればわかることなのですが。

翻ってアメリカ合衆国とその追従者たちはどうも何かはき違えている気がします。
国家が外敵の脅威を叫び軍備の増大を訴えるとき、メソポタミアの昔からたいてい財政は破綻しかかっていて、その存在を隠蔽するため軍事行動が行われます。もちろん隠蔽は隠蔽ですから、これは事態の改善に寄与しません。
アメリカの財政破綻は日本の経済のそれに直結していますから、できれば軟着陸して欲しいところです。

そして、我が国もまた、賢明な外交判断をして頂きたいと切に願うところ。
我々が儲かるか、我々が安全であるか、我々の物価が下がるか、景気がよくなるか。
憲法を尊重した上で、純粋に我々貧乏人のために政治や外交をやっていただきたいもので。
源泉徴収でお上に稼ぎをむしられるたび、そのようなことを思うのです。