その7・鮮烈! ハイデルランド最後の日

注:マッジ公式設定とかではないので注意。「三輪*1小太刀がこんなセッションやってたから公式にちまいない」とかゆってると大恥かくよ!

ブレイド・オブ・アルカナ』というTRPGがございます。中世イングランドやドイツを思わせる幻想世界で、PCが殺したり殺されたりするRPG。
これはその2ndの時のお話。
週末にがっつりキャンペーンを遊ぼうぜ、ということで三輪さんが用意してきたキャンペーンを遊ぼう、ということになったときのお話です。
プレイヤーはあたくし、氏家*2、華南*3


物語の冒頭はこんな始まりでした。曰く、北方の雄、ガイリングII世*4があたくしのPCを見初めて嫁に迎えようとしている。ところがどうもその背後には陰謀があるらしい、てんでPCたちが調べに行くという。
まあ、みんな考えるわけです。こりゃあ、ガイリングが黒幕ではなくて、他に誰かいるに違いない。
ところが、我々の前に立ちふさがったのはガイリング本人。無論、ノンデチューン。ルールブックに乗ってるまっさらなデータのあれ。
データお持ちの方は確認していただきたいんですが、壮絶なHPとすさまじい火力と装甲を持つ*5、戦車で言えばケーニッヒティーガースターリンかという代物。
思わずなんかムービーシーンでも始まって弱体化するんじゃないか、と思いましたが、そんなことはまったくありませんで。
知略とダイス運と経験点の限りを尽くして、どうにかガイリングを撲殺。ブレダ王国革命の夢は露と消えたのであります。ペンペン。


収まっていられないのは、大商人にしてガイリングの親友、ハインリヒ・マンフレートでございまして、これがPCたちにちょっかいをかけてくる、というのが第二話。
まさか、とは思いましたが、いろいろ調べてみると野郎、魔神の力を借りてガイリングの復讐にやってきた。
しょうがねえてんで殴り合いに突入しますと、野郎もまたNPCデータそのまんまで、途方もない金の力で無数のトループを雇って襲ってくる。狭い館を埋め尽くす殺し屋と騎士*6。そして拳銃をジョン・ウー気取りで撃ちまくるハインリヒ。ああそういえばあんた丸めがねで親友属性でしたねそりゃチョウ・ユンファだわ、ってそれなんか違うくないか、といいながらこれもまた撲殺したわけです*7
さらにその後、奈落落ちした自由都市ケルバーの領主、エリザベート・17歳・バーマイスターがやっぱりそのまんまのデータでドラゴン連れて攻めてきたのを湖にけ落とした。


さて、いよいよ新教勢力がPCたちによって闇に葬られまして、ひとまず戦乱がなし崩し的に終わるか、と思って王都フェルゲンを訪れたわけでございます。
したらば突如政変が起きまして、国王ヘルマンが倒れ、王妃マルガレーテとアンセル王子が国を乗っ取った、王女ヒルダも行方がわからぬ、とこういう次第。
さては闇の勢力の親玉はマルガレーテとアンセルであったか、とあたりをつけて、これまでのキャンペーンで得た知己も動員、いよいよ城に向かってPCたちが突撃をかけますと、はて、城内がこう、静まりかえっております。
すわ何事か、と思って大広間にまいりますと、王妃マルガレーテが虫の息で転がっております*8。これそこの熟れた未亡人の人よ、何がありましたか、と聞きますてえと、「我らが全力で封印していた魔王シャハスの魂が覚醒した」てんですね。
そんなもん封印してたのか、そういやこれまでも長引く戦乱でシャハスを復活させる魔法儀式が、とかゆってたな、とかいいながらさらに進みますと、案の定病弱で知られた第一王子アンセルが闇の力を手に襲いかかってまいります。これも無論撲殺したわけでございますが、すると奥の部屋から現われたのは年の頃は十四歳、雪のように美しい乙女ヒルデガルド。その全身には無数の聖痕が、っておいマローダーじゃねえか。

「お兄様、それにガイもよく踊ってくださいましたわ」

おいちょっと待て、ヒルダがシャハスの魂を封印してたんじゃなくてヒルダが本人なのかよ、という突っ込みもむなしく、見れば彼女が右手に提げているのは大火焔龍ブレンドの首。なんでもアルカイの魂に目覚めてシャハス復活を阻止しようとしたけどその贄として喰われたという。
こうなったらもう仕方がない。毒を喰らわば皿までもだ、てんで、覚悟を決めたPCたち。無論ヒルダはそのまんまのデータでして、これに破壊と怨念の魔術を操り、古代秘法を解明してシャハス復活をたくらんでいた大悪党サルモン・フィースト*9が加わります。
壮絶な殴り合いの末に両名共に撲殺。シャハスは滅び、混迷のハイデルランドに平和をもたらすことをPCたちが誓い合ってめでたく幕になったという一幕。

大変おもしろうございましたが、念のために申し上げておきますと、このように公式NPCのイメージを逆用したシナリオは、カジュアルプレイ向けでございます。コンベンションなどでやりますと、イメージの齟齬からプレイヤーが単にしょんぼりするだけ、ということにもなりかねません。そこは注意して扱ってやってください。
まあ、こういうGMをする男が、後に「ヴォーティフがそのまんま出てくる」シナリオを書くんだなあ、と思うと感慨深いですね。

*1:相方。オカルト考証家兼ゲームデザイナー

*2:http://www.gyosekian.net/。マッド軍団の一

*3:ゲームライター。代表作は『マーメイドプリズム』

*4:革新派のラオウみたいな王様だと思いねえ

*5:トループ動員だけはシナリオイベントの流れで使わないことになった

*6:よく見るとトループ動員特技は後から足してるんじゃねえかよ三輪ァアアアアア

*7:PC1のメインウェポンがヘビーメイスかなんかだったのね

*8:後なんか、忠臣ゴッダード卿とか、マーテルの忠実な信徒であるクリューガー公爵とかが廊下でばたばた死んでた

*9:もちろんそのままのデータ