ガオガイガーの追憶

「勇者王ガオガイガー」DVD Vol.1

「勇者王ガオガイガー」DVD Vol.1

ええ、『勇者王ガオガイガー』というアニメがありまして。
このアニメは僕が大変強い影響を受けたもののひとつです*1
最近になって廉価版DVDが出たので嬉しくなって買いそろえたわけですが*2、この作品は本当によく出来ています。
 たとえば作中に、“ディバイディングドライバー”という超兵器が出てきます。これは、主役ロボットガオガイガーの空間湾曲バリアエネルギーの反発力を使って、半径数キロの空間を湾曲圧縮し、戦闘フィールドを作り出すというアイテムです。町中で現われた敵ロボットとの戦いで民間人を巻き込まず、町中の背景を描かせて背景スタッフを憤死させない、という二重にすばらしいアイデアです。
そして、さらに優れていたのは、そこで「でもそんなエネルギーが暴走したらえらいことにならない? ブラックホールが発生してるようなもんでしょ?」というツッコミに対して、「敵がディバイディングドライバーのエネルギーを暴走させてガオガイガーを倒そうとする」「しかしガオガイガー側はもちろんプロなのでそれに対する対抗策を講じてある」という三段構えの理詰めの脚本が用意されていたことでした*3
本作からは、「面白い話を荒唐無稽にやる」「科学考証をきちんとやって疑問点を潰す」ことは両立可能であることを改めて学ばせていただきました。発表から十年近くが経ちますが、今でも心に残っている作品です。自分もいつか、こんな作品が作れればと思います。是非とも、googlewikipediaで得た聞きかじりの知識に満足せず、きちんと鑑賞してくだされば! と思います。

※指摘を受けました。17話のは「ディバイディングエネルギーを利用してガオガイガーを倒そうとする」ですね。かように伝聞や記憶を元にしてサポート記事の注釈を書いてはいかんという話です。別にこれサポート記事じゃないけど。

*1:他にはたとえば『伝説巨神イデオン』『ファー・ローズ・トゥ・ロード』があります。もちろんガンダムマクロスは言うに及びません

*2:DVD-BOXは買えなかったのです

*3:その後も敵味方の行き詰まる科学戦が子供に理解できる範囲でぐいぐいと続く演出はすばらしいの一語です