その1・対決! 超音速の一閃!

GURPS、というゲームがありまして。富士見書房さんから展開しております、汎用TRPGの傑作でございます。
これの第三版*1の時に、サイバーパンク世界*2を舞台にしたキャンペーンを、割とGM持ち回りで適当にやっておりまして。これはCP400で始めたキャンペーンが500になったかな、というあたりのお話。


その時のGMは『ポリフォニカRPG』のリプレイでも有名な加納先生で、彼が組んできたシナリオが、自分の侍*3が敵に騙されてPvPになる、という大変愉快なシナリオでした。なんせ彼の侍は1秒間にチャンバラ・アタックで7回攻撃、〈強打〉と〈砕打〉てえスキルに加えて単分子カタナ*4を装備しておりまして、相手の防護点を50分の1*5にする怪物。みんなが頼りにしてきたスーパーヒーローだけに実力もよくわかっていよう、という。
で、まあ話してもわからないんでしょうがねえから殴り倒そう、という話になりまして。あたくしのキャラクターが突撃することになりました。これがGURPS Mecha*6で作った、防護点80、HPは240あろうてえ*7可変バイク。これならいくらなんでも行けべえ、と思いまして。
ミサイルで倉庫の壁を粉砕し、スタンナックルを装備して突撃!
したまではいいんですが、野郎、待機アクションを取っておりまして。あれです。ある行動のトリガーを受けて、先に行動するやつ。刀の間合いに入ったら相手が先に動くんですね。いくらなんでも3ケタのHPがあれば行けるだろう、と思ったのですが、これが壮絶な戦いになりまして。コンマ数秒の間に繰り出された単分子刀をこちらも必死で〈空手〉で受けたり装甲でいなしたりするわけですがみるみる減っていく。しのぎきればともかく勝てるのはわかっておった*8んで頑張ったんですが、最後の一撃がクリティカル。ものの見事に制御系がダウンしまして、パワードスーツが機能停止。
やった見たか、と勝ち誇る加納の侍に、忍び寄った別のキャラクターがそっとスタンガンを押し当てたのが、1秒とはかからない、0.3秒後。
今から思えば粘着弾詰めたジャイロランチャーかなんかをフルオートで打ち込めばよかったんじゃないか、というのも良い思い出でございます。

*1:今出てるのの一個前

*2:ギブスンとかスターリングとかのアレだ。最近だと士郎正宗とかマクロスプラスとかでもいい

*3:ストリート・サムライにあらず。文明レベル5で、まだ戊辰戦争が続いてると思いこんでる隠れ里から来た武士

*4:単分子武器の文明レベルは5より高いが、刀技能にTLはないから、当然ノーペナで振れるだろう、という裁定。TL1のシュメール人だって、TL4の鋼の剣振り回すのに不都合はなかんべ

*5:〈砕打〉で5分の1、単分子で10分の1。重複するのかどうかわからなかったのでまあ重複でいいや、と

*6:未訳の巨大ロボサプリ

*7:一般のPCのHPは10〜12、板金鎧で防護点15くらい

*8:なんせパワードスーツのスタンナックルなんで、よしんば受け止めても刀がなくなります