人にものを勧めるコツ
G-SELECTION 機動戦士Vガンダム DVD-BOX 【初回限定生産商品】
- 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
- 発売日: 2010/09/24
- メディア: DVD
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自分はオタク*1なので、人に物を勧めるのが大変に好きです。それが自分のもうけに関わりがあろうがなかろうが、おもしろいものは勧めたい、是非読ませたい見てほしい聞いてほしい、と思っております。JGCやGFコンで、まったく無関係な商品を勧められた人も多いのではないでしょうか。
さて、そんな自分が常々思いますのは、時折人に物を勧める時に損をしているな、と感じる人がいる、という悲しさです。
よくない勧め方、というのはたとえばこうです。
「Vガンダム知らない? 宇宙世紀ガンダムシリーズの歴史的な最終作なんだ。カトキハジメがメカデザインで、監督はもちろんトミノさ。千住明の曲がまたいいんだなあ。人はどんどん死ぬし、救いがないし、見ていてとにかく胃が痛くなるけど、これを見ないでガンダムを語ることはできないね。最近の萌えアニメなんかよりVガンダムを見るべきだよ」
こういう勧め方は、小生としてはおすすめしかねます*2。
なぜか。まず、トミノとカトキハジメと千住明がいけません。Vガンダムを知らなくても、相手がそれを知っているだろう、という権威主義がいけません。宇宙世紀ガンダムの前提知識を要求しているのも問題です。そして、お話そのものについてネガティブな語り方をするのもいけません。
なによりも、突然別のジャンルをくさすのはいけません。あなたにとってそれは賞賛の文句かもしれませんが、聞き手はそうは思わないでしょう。
基本的なコツは、相手が固有名詞を知らないことを前提にする、この一点につきます。そして、相手の無知を攻撃しないことです。当たり前ですね。知らない作品勧めてるのに、相手がそれを知らないことを攻撃したら意味がありません。
というわけでお手本を*3。
「Vガンダムは是非見るといい。主人公の少年が、年上のヒロインと、かわいい幼なじみを守るためにガンダムに乗り込んで、悪の限りを尽くすザンスカール帝国に立ち向かう王道ストーリーをきちんと仕上げてるんだ。ロボットはかっこいいし、美女がとにかく出てサービスも満点だ。そして人がどんどん死ぬ。とにかく死ぬ。主に美女が死ぬ。萌える順に死ぬ。ビームサーベルに焼かれて死ぬ。挽肉になって死ぬ。犬死にする。奇襲で死ぬ。ちなみにおおむね殺すのはさっき言った年上のヒロインな。そしてバイク戦艦だ。バイク戦艦が地上を挽き潰して浄化するんだ。これがすごい……」
はい、これがさらに悪い例です。